1.製造 | 福山黒酢株式会社

黒酢杜氏 赤池力の数々のこだわりを引き継ぎ、黒酢杜氏たちは、頑なに伝統製法にこだわります。

仕込みは1年に2回、春と秋に行われます。
鹿児島福山でも最大規模の約20000のアマン壷に、蒸した米、麹、水を入れ、その後壷の液体の表面にフタをするように乾燥麹を均一に振りまく「振り麹」の作業を、黒酢杜氏たちが自らの手で行います。

仕込みが終わると、黒酢杜氏たちがこれらの壷を一壷一壷丹念に覗き点検していく毎日が続きます。壷に雑菌が入ってしまうと適切な発酵が行われず黒酢自体ができません。そのため黒酢杜氏たちは365日休まず、きちんと発酵が進んでいるか、良い黒酢に育っているかを自らで確認します。この伝統的な製法と、それを守り続ける黒酢杜氏たちによって、「桷志田」の味は守られています。

熟成期間が長いほど、黒酢は色が濃くなり風味も深くなります。桷志田はこの熟成期間にこだわっています。市販されている黒酢の一般的な発酵期間は半年〜一年ですが、桷志田では三年以上をかけて熟成させています。この発酵熟成期間を堅持するために、桷志田は約20000ものアマン壷での醸造を行っています。

機械を使い、温度や湿度管理をした環境での発酵熟成による米酢造りを行うと、短期間での大量生産が可能になります。しかし桷志田ではそれを行いません。
大量生産が求められる時代に逆行するような製法の「伝統製法を守った黒酢造り。」これこそが、桷志田の味を他の黒酢とは全く異なるものにしているのであり、これからも堅持していきます。